佐藤泰志コーナー
佐藤泰志(さとうやすし)という作家をご存じですか?
佐藤は1949年に函館で生まれ、函館西高校を卒業した後上京し、作家活動を続けました。その後、芥川賞に5度、三島由紀夫賞に一度ノミネートされながら、結局いずれも受賞することが出来ず、1990年に41歳の若さで自死しました。この世を去ってから、すでに10年以上が過ぎましたが、彼の作品は同じ高校の後輩でもある芥川賞作家辻仁成にも影響を与えるなど、彼の作品を愛する人は今もまだ全国各地に数多く存在しています。
高校時代の佐藤泰志と函館西高校
高専寺赫作 「叙景」
(「海炭市叙景」表紙)
佐藤泰志著作
1993年に開館した函館市文学館に佐藤泰志のコーナーが設けられることになりました。その際、彼の出身校である函館旭中学校・西高等学校の同期生が函館市民や彼と縁のある方々に募金を呼びかけ、彼の遺作となった函館を舞台にした作品「海炭市叙景」の表紙に使われた、彼の友人でもあった高専寺赫氏による原画「叙景」を文学館に寄贈しました。「叙景」は函館市文学館の一角にある佐藤泰志コーナーを見守るように展示されています。
佐藤泰志著作
「きみの鳥はうたえる」 河出書房新社
「そこのみにて光輝く」 河出書房新社
「黄金の服」 河出書房新社
「移動動物園」 新潮社
「大きなハードルと小さなハードル」 河出書房新社
「海炭市叙景」 集英社
※残念ながら、これらは現在すべて絶版になっています。今後、これらが文庫化されるよう、出版社に働きかけてゆきたいと思っています。
函館市文学館「佐藤泰志コーナー」に「叙景」展示
佐藤泰志追想集「きみの鳥はうたえる」
泰志の初期作品や友人たちのエッセイが載っています。一度ご覧下さい!
追想集は売り切れました。